2016年5月31日火曜日

ボケないカメラは良いカメラじゃないのか問題

ボケた表現を紹介する記事を書いたので、ボケない記事も書きたいと思います。


ボケないカメラ/レンズは悪いのかというと、そんなことはありません。
むしろボケすぎることでの弊害もあるのです。

それは・・・。

集合写真や記念撮影が難しくなるというところです。

記念写真なんかは背景の建物や景色と人物を出来るだけはっきりくっきり写したいと思うのが人情だと思います。
※画面全体にピントが合ったようなフォーカスをパンフォーカスと言います。

しかし、そんなときにF値を開放にして望遠レンズで寄って撮ってしまうと、背景ボケボケでせっかくの記念写真がどこで撮ったのかわからない写真になってしまいます。さらに背景にピントを合わせてしまうと人の顔がボケてしまったりします。
また人が前後に並ぶ場合は前の人の顔はピントがあっているけど、後ろの人の顔がボケボケなんてこともあります。

記念撮影は最高画質というよりもはっきりくっきり確実に取ることが重要ですので、このようにボケてしまっては記念撮影の意味がありません。
こんなときはセンサーサイズが小さいつまり焦点距離が短くできるコンパクトデジタルカメラのほうがお手軽にはっきりくっきり撮れます。つまりカメラになれない人にとっては背景がボケないカメラのほうがいいことも有るんです。

デジタル一眼等で撮影する時はF値を大きな数字にして、できるだけ広角にして被写体からやや離れて撮影するとパンフォーカスにする必要があります。
ボカした撮影をする場合とは逆の設定ですね。

使用するレンズ(焦点距離/F値)のやカメラ(センサーサイズ)で最適値が変わるので、慣れるまでは記念撮影した後は必ず写真がしっかり撮れているか確認しましょう。

簡単にまとめると、センサーサイズが小さいほうがパンフォーカスにしやすい。

記念写真や自撮等をよく撮影する方なんかでパンフォーカスにする必要が多いのであれば、あえてセンサーの小さいカメラを選ぶという選択肢もありだと思います。

カメラ選びの参考になれば幸いです。

2016年5月27日金曜日

背景をぼかした写真を撮る!実例説明編

前回の記事はこちらから
ほてっぷブログ : 3つの手順で背景がボケた写真を撮る!デジタルカメラのボケのお話

前回では撮影方法についての説明でしが、今回は実際に3つの手順の実例写真をご紹介します。
では早速写真を見てみましょう。

1.できるだけ望遠で撮影する。
28mm f/2,8
今回のメインモデルはダンボーさんで後ろの紫色のモワモワはボケ確認用に立ってもらっているロアルドロスさんです。

それではおなじf値で望遠側にズームしてみましょう。

75mm f/2.8
おわかりいただけるでしょうか。
28mmの写真ではロアルドロスさんがトカゲっぽい何かというのはわかると思いますが、75mmまでズームしてしまうと、もう紫の何かとしか認識できないほどにボケてしまっています。
※当然、ズーム後にカメラやフィギュアの位置関係は変更していません。

2.できるだけf値を小さくして撮影する。
まずf値が大きい写真を見てみましょう。
50mm f/16

はい ダンボーさんもくっきり、後ろのロアルドロスさんもさっきよりもわりとくっきり写っています。

ではぼかすためのお約束「f値を小さく」して撮影した写真がこちら。

50mm f/1.8
ダンボーさんは顔が平面的なので、顔にはピントがあってくっきり写っていますが、f値の大きな写真では姿が見えていたロアルドロスさんがf値を小さくすることでボケてしまい、紫色の何かになっています。
このようにf値をできるだけ小さくすることでボケ量を多くできます。

3.できるだけ被写体に近寄って撮影する。
ではまずはやや離れて撮影した写真がこちら。

50mm f/1.8
先ほどのf値の説明に使用した写真と同じものです。

それではカメラの設定はそのままでダンボーさんにギリギリまで近寄ってみましょう。

50mm f/1.8
いかがでしょうか。
設定そのままで近寄っただけで、後ろのロアルドロスさんが、より謎の生命体になっているのがわかるでしょうか。
設定自体はそのままですが、被写体とカメラの距離がかわると背景のボケ方が変わるというのがこの比較でわかっていただけるでしょうか。

今回は説明用としてわかりやすいようにフィギュアをボカしてボケ量をみているので、ごちゃごちゃして汚い写真になっていますが、実際には背景をぼかす際にも綺麗にボケる背景を探して撮影することをお勧めします。






2016年5月26日木曜日

3つの手順で背景がボケた写真を撮る!デジタルカメラのボケのお話


一眼レフやミラーレスカメラでよく言われる「ボケ」「ボカして撮る」という表現ですがこの記事ではボケとはなんなのか、どうすればボケた写真が撮れるのかを説明していきたいと思います。


まずはじめにボケとは何か。
ピントを合わせるのに失敗した写真で「ピンボケ」というのがあります。
ピンボケとは本来ピントがあうべきところにピントが合わず全体がボヤーっとした写真のことですね。
意図しないピンボケ写真は失敗写真としてゴミ箱に直行するかと思います。

ここでいうボケとはピントがあうべきところ(主題)はしっかりとピントが合い、それ以外のところはピントが合わずにボやーっとした表現になっていることです。
90mm F5.3にて撮影(マクロレンズ)


こんな写真ですね。
この写真ではシベにピントが合っていますが、それ以外のところは徐々にピントが合っていないボケた表現となっています。

こんなボカした写真を撮りたい!ということで一眼レフに手を出す方も多いのではないでしょうか。
デジタル一眼レフカメラを買ってみたけど思ったよりボケない。こんなはずじゃなかったという方のために、出来るだけボケの多い写真を撮る方法をご紹介いたします。

できるだけ望遠で撮影する

ボケやすくするためには焦点距離が長ければ有利となります。持っているレンズでできるだけ望遠のものを使用してください。

f値を小さくして撮影する

f値ってなにそれおいしいの?という方はお持ちのカメラにあるモードダイヤルを「A」や「Av」に合わせてください。そしてコマンドダイヤルでF値を一番小さな数字にしてください。普通についてるズームレンズであればF4.5とかF5.6ズームできないレンズだとF1.8/2.8程度の数字になるかと思います。
※F値をレンズの最小値にすることを絞りを開放するといいます。

できるだけ被写体に近寄って撮影する

望遠側にしてF値を最小にしてシャッターを切る前にピントが合わせられるギリギリまで被写体に近づいてください。


さぁここまで出来れば後はピントを合わせてシャッターを切るだけです。

この状態で撮影した時の写真がお持ちのレンズ/カメラの組み合わせで取れる最大のボケになります。

撮った写真のぼけ具合はどうだったでしょうか。
もっとボケた写真を撮りたい!という場合は機材の見直しが必要になります。
・F値がもっと小さくできるレンズを選ぶ
・被写体を取れる最大の望遠レンズを選ぶ

レンズによってはもう一台カメラを買えるくらいの値段もありますが、レンズ交換をすることで表現の幅が広がるのが一眼レフカメラの利点ですので、これを機会にレンズを新調してみて表現の幅を広げてみてはいかがでしょうか。


2016年5月23日月曜日

センサーサイズと焦点距離の関係

前回に続きセンサーのお話です。

前回の記事はこちらからどうぞ
ほてっぷブログ : デジタル一眼レフカメラ初心者のためのセンサーサイズのお話

今回はセンサーのサイズが変わるとなぜ、望遠撮影(遠くを写すこと)が有利になるのかというお話です。

まず基準はフルサイズセンサー(35mm判)が基準:1 とすると35mm判換算時の焦点距離は、
APS-C:1.5倍(キヤノンは1.6倍)
マイクロフォーサーズ:2倍
1インチセンサー:2.7倍     となります。



これだけでは意味がわからないと思うので、センサーサイズが変わると焦点距離を換算するのはなぜかというイメージ図を書いてみました。


焦点距離イメージ
カメラの中にいっぱい入ってるレンズからセンサーまでの距離を焦点距離と言います。
上のカメラのサイズをレンズそのままにセンサーを小さくしてみます。


紫色が小さくなったセンサーとセンサーから伸ばした線です。
撮影できる範囲が狭く(望遠に)なってるのがわかりますね。

このようにセンサーが小さくなることで、同じ焦点距離のレンズであっても写る範囲が狭くなってしまうのです。

レンズを選ぶ際の基準となる「写せる範囲」つまり「画角」はレンズの焦点距離が同じでもセンサーのサイズごとに異なってしまうので、35mmを基準にし表現してあげる必要があるのです。

例として50mmの焦点距離をフルサイズ/マイクロフォーサーズ/APS-Cに取り付けたときの換算は下記の通りです。

フルサイズ     :50mm     画角 約39度
APS-C        :75mm相当  画角 約26度
   (35mm換算1.5倍)
マイクロフォーサーズ :100mm相当   画角 約19度
   (35mm換算   2倍)

初心者向けによく「標準の画角は50mmだから50mmのレンズを買って練習だ!」と書いていますが、これを知らずにマイクロフォーサーズユーザーが50mmを買ってしまうと100mm相当のやや望遠のレンズになってしまうのです。
(マイクロフォーサーズの場合は50mm相当の画角を得るには、25mmのレンズを選ぶ必要があるのはご理解いただけるかと思います)

センサーサイズが小さくなることで、レンズの直径も小さくできさらに短い焦点距離も短くすることができるの結果としてレンズが小型・軽量になり、コストも抑えられます。





蛇足ですが、フルサイズがボケやすくセンサーが小さくなるとボケにくいというのがこの換算という表現のせいでもあります。

ボケというのは望遠(焦点距離が長く)であればあるほど表現しやすくなります。
他にも条件はありますが、また別の記事で。

ということは50mm相当の画角が欲しいのにAPS-Cでは焦点距離が35mm(換算50mm相当)のレンズを使うことになります。
焦点距離が短くなる=ボケが弱くなる ということですね。

勘違いされやすいのは焦点距離が同じレンズで撮影したときはセンサーサイズに関係なくフルサイズでもAPS-Cでもマイクロフォーサーズでもボケ具合は同じになります。

特にボケにくい広角〜標準域でボケ表現を使いたい場合にセンサーサイズが小さくなると不利になってしまいます。

2016年5月20日金曜日

デジタル一眼レフカメラ初心者のためのセンサーサイズのお話

デジタルカメラを買おうと思われた方は次の言葉を一度は耳にされたかと思います。
 ・フルサイズ
 ・APS-C
 ・マイクロフォーサーズ

今回はカメラを選ぶ際に選択することになる、デジタルカメラのセンサーサイズのお話です。


写ルンですなんかのフィルムカメラが主流だった今は昔、フィルムの「サイズ」気にしたことがあるでしょうか。
おそらく、フィルムを買う際にフィルムのサイズを気にしたことはないでしょう。
※蛇足ですがフィルムにも色々なサイズがあります。

これが現在主流のデジタルカメラになるとカメラを購入する際にフィルムのサイズ=センサーサイズを選ぶことになります。

せっかく買うカメラならセンサーサイズごとのメリットデメリットを知った上でお気に入りの一台を選びたいですよね。

それではそれぞれのフィルムサイズについてご説明いたします。

フルサイズ

センサーサイズの基準となる規格となります。
なぜ基準となるのか…それはフィルムと同じサイズのセンサーが搭載されているからです。

フィルム時代から写真を撮られている方はこのサイズが一番身近なサイズとなるため、デジタルカメラのレンズの焦点距離・画角を表現する際に"35mm版換算とこのサイズで表現されます。
主にニコン、キヤノン、ペンタックス等のメーカーの主力機(プロ機)に採用されているセンサーサイズです。

<メリット>
 ・センサーサイズが大きいため描写に余裕がある。
 ・高感度撮影(暗いところでの撮影)に強い
 ・高級モデルが多くボディの剛性や耐久性が高いモデルが多い

<デメリット>
 ・比較するとカメラやレンズのサイズが大きくなってしまう
 ・カメラやレンズの価格が高くなってしまう
 ・基本的にフルサイズ専用のレンズしか使えない





APS-C

Advanced photo systemのC型という意味です。
フルサイズ(35mm)の次のフィルム用国際規格として展開されましたが、一般的にはイマイチ普及しなかったフィルムサイズと思っています。
デジタルカメラではフルサイズと同等に標準的な規格となっており、APS-Cとほぼ同サイズのセンサーがエントリー〜ミドルクラス(一部プロ用モデルも)に採用されています。

<メリット>
 ・フルサイズと比較してボディやレンズを小型軽量にできる。
 ・センサーサイズの仕様上、望遠撮影に強い(遠くを写せる)焦点距離約1.5倍
 ・フルサイズ用のレンズも使用できる
 ・オートフォーカスエリアが比較的広い
 ・安価なモデルが多く、初心者でも手が出しやすい

<デメリット>
 ・一般的にフルサイズと比較して画質や高感度撮影能力が落ちるとされる
 ・50mmのレンズを50mmとして使えない。
 ・フルサイズとしてボケの表現が弱くなってしまう。
  ※ボケ表現については別記事で補足します。




マイクロフォーサーズ

オリンパスとパナソニックが共同で策定したデジタルカメラ用の規格です。少し前まではミラーレスカメラと言えばこの規格でした。
昔はカメラの仕様上「オートフォーカスが遅い」「高感度撮影時のノイズが酷い」「画質がイマイチ」などあまり良いイメージがありませんでした・・・が!
最近ではパナソニックの4K動画撮影+4Kフォトや、オリンパスのOM-Dシリーズで、写りもよくオートフォーカスも早くなってき動画も写真もとなるとこの規格の強みがあるのかなと感じています。
世界ネコ歩きでおなじみの岩合光昭氏もこの規格で作品を撮影されています。

<メリット>
 ・ASP-Cと比較してもさらにボディ・レンズが小型軽量
 ・APS-C以上に望遠撮影に強い(遠くを写せる)焦点距離2倍
 ・オートフォーカスエリアが広くできる
 ・安価なモデルも多く、初心者でも手が出しやすい

<デメリット>
 ・一般的にASP-Cと比較して画質が落ちるとされる。
 ・50mmのレンズを50mmとして使えない
 ・ASP-C以上にボケ表現が弱くなってしまう。




その他にも中判カメラや1インチセンサーなどありますが、発売されているメーカーもそれぞれ1社なのでここでは割愛します。

センサーの種類は大まかにこの3種類です。
カメラ選びはセンサーだけでなく、それぞれのボディが持っている機能やレンズのラインナップと、まだまだ悩むところはあります。

このブログがこれからカメラを買われる方の参考になれば嬉しいです。

まだまだ説明不足なところが多々ありますので、追記や補足記事を書いていきます。


2016年5月18日水曜日

改めましてこんにちわ

改めましてこんにちわ、どうも初めまして@imuwoです。
だいたいこの名前でインターネットをウロウロしています。
どうぞお見知りおきを。

自己紹介

主に九州をウロウロしている普通のサラリーマンです。
写真を学校で学んだわけではありませんが、写真を撮ることや機械としてのカメラが大好きです。

ブログの方向性として

写真を独学で学んできたからこそわかる初心者の悩みや、勘違いしやすいカメラ用語なんかをわかりやすく説明できればと思っています。
その他にもフォトコン情報や撮影スポット、九州のイベント情報なんかを紹介していきたいと思います。



まだまだ記事も少ないですが、これから真面目にエントリーを増やしていきますのでそっとRSSなんかに放り込んでいたければ幸いです。

ブログの内容について問い合わせやコメントなんかありましたら、twitterの方にご連絡ください。


ではでは!